【40代女性】赤ちゃんは誰でも普通に産まれてくると思っていた
3つ違いの次女を授かった。
出産が2回目とあってか、私はけっこう余裕な気持ちで構えていた。
そんな怠慢な態度のバチが当たったと思った。
産まれてすぐの赤ちゃんは、産声もあげずに、先生や看護師さん総出で別室に連れていかれた。私を放ったらかしで、バタバタと慌てている姿に、何かあったんだと思い、分娩台に乗ったまんま、耳だけ澄ましていた。
しばらくしてから、泣き声は聞こえて連れてきてくれたが、すぐに持っていかれた。
赤ちゃんは、原因不明の頭蓋内出血により、脳室に水がたまっていく、水痘症という病気になってしまった。一度は心臓も止まり、人工呼吸器をつけていた。
2か月間、集中治療室に入り、私も夫も我が子を抱けずに、保育器に入ってる、管だらけになった小さな赤ちゃんを見つめて、ただただ泣いていた。
私は、自分だけ退院して、毎日絞ったおっぱいを届けに面会に行った。
自分も、当然のことながら、NICUに来ているお母さん達のおっぱいは、青くアザだらけなのを、授乳室で搾乳している時によく目に移った。
必死で生きようとしてくれた赤ちゃん自身の生命力と、神様が助けてくれた。
脳室に管を突っ込み、お腹までパイプを這わす、シャント術という手術を受けようとしていた1週間前に、様子見のために、一切の処置を行わないことにしてみたところ、
何と、水がたまらなくなった。赤ちゃんは、自分でコントロールが出来るようになっていた。奇跡を起こしたミラクルガールだと、病院中の先生や看護師さんが賞賛してくれた。