母が彷徨いだした

点滴をやめて 丸3日が過ぎ、さっきから様子がおかしくなってきた。

目が半分空きながら、手をそわそわと落ち着かなく何かを掴みたいような素振り。

時々、胸に何か突き抜けるような胸を突き出すような仕草。

呼吸は元より荒いけど、大きな口を開けたり顎を突き出したりしている。

幻覚をみているのかな

虫の知らせで、今日は母の部屋で寝ようとしていた。

あまりに落ち着かない手は、どこかを彷徨っているようで

これを書いてる間も、私の手を探している。

私は母のベッドで

ずっと手を繋いで横になる。

抱きしめて眠る。

昼間は一日早い母の日のカーネーションを渡せた。

今度、一緒にご飯いっぱい食べようね。と言ったら嬉しそうに大きく頷いた。

今日が旅立つ日になるのかな

もう泣き過ぎて泣けないかもしれない

5月12日  1:15